「私たちの幸せな時間」-一週間のすべてが木曜日ならよかった・・・- [漫画]
「佐原ミズ」、彼(?)の作品を本格的に追ってみようと思ったのは『鉄楽レトラ』を読んでからでした。
この方のことは新海誠さんの作品『ほしのこえ』のコミカライズで知っていたのですが、それから数年。
ふと書店で手に取った『鉄楽レトラ』で絵、話作り、コマ割り、色使いなどいろいろなものに惹かれ『マイガール』や『バス走る』などを読みあさり、(読みあさるほどの巻数はないですね。)そしてこの前とある書店で見つけた『私たちの幸せな時間』。
これがとても良かったのでみなさんにも是非読んで欲しいと思い久しぶりにブログを書いてみました。
少しでも興味を持たれたら探してみてください。
とりあえず背表紙に書いてあったことをそのまま。(斜めなのも)
失いたくないものが出来た―――
その分、恐ろしいと感じることも増えた。
男は、過去に三人の命を無差別に奪ってしまった死刑囚。
女は、過去に三度もの自殺未遂を経験した元ピアニスト。
生きる事に不器用な二人が、逢って言葉を交わせるのは
"木曜の午前十時"、面会の限られた時間だけ。けれども、
やがて二人は切なる希望を心に抱く。「生きたい」と……。
胸に迫る男女の愛をありのままに綴ったラブストーリー。
買う前にこれを読んだ僕は、「重めのテーマみたいだけど"ラブストーリー"って書いてあるし、やっぱりほっこり系なのかなぁ」と思いました。タイトルもそんな感じだし。
確かにここに書いてあることは内容のままだし、読む前に興味を惹かせるには充分です。
ただ、この文から感じられるほど軽い感じではなかった。テーマはものすごく重く、そしてそのテーマから紡ぎだされる"ラブストーリー"があまりにも切ない。
人生のほとんどをつらく生き、とある事情により3人の人を殺してしまった佑。生きる事はつらい、死んで償いたいと思っていた彼は女性と出会い、話していくうちに彼女の存在に生きる希望を見出す。
子供時代のある体験をきっかけにピアノを止め、生きる事に希望が持てず自殺未遂を繰り返していた樹里。彼女は死刑囚と出会い、話していくうちに彼のために笑い、彼のためにもう一度ピアノを弾こうと思う。
一週間に一度だけ訪れる"幸せの時間"。しかし、無情にも訪れる最後の時。
佐原ミズさんの作品のすごいと思うところは、人間の感情の変化をほんとうに細かく描いているところ。
そこに絵やコマ割り、そして表紙などでの色使いがマッチしている。
この作品だと、どちらかというと悪印象だった二人が打ち解け、惹かれあっていくまでの描写がすごいです。
特にラストシーンは涙腺が…。
あとがきまで読んでみると、どうやら韓国の小説が原作で、韓国では映画化もされているらしいですが、登場人物は日本人だし、死刑制度なども日本と同じ?ようなので全く違和感なく読めます。
死刑制度をテーマとしている本作ですが、そのことについて僕がここで書くつもりはないです。
それも大事なテーマですが、やっぱりこれは"ラブストーリー"なので。
ではー
この方のことは新海誠さんの作品『ほしのこえ』のコミカライズで知っていたのですが、それから数年。
ふと書店で手に取った『鉄楽レトラ』で絵、話作り、コマ割り、色使いなどいろいろなものに惹かれ『マイガール』や『バス走る』などを読みあさり、(読みあさるほどの巻数はないですね。)そしてこの前とある書店で見つけた『私たちの幸せな時間』。
これがとても良かったのでみなさんにも是非読んで欲しいと思い久しぶりにブログを書いてみました。
少しでも興味を持たれたら探してみてください。
とりあえず背表紙に書いてあったことをそのまま。(斜めなのも)
失いたくないものが出来た―――
その分、恐ろしいと感じることも増えた。
男は、過去に三人の命を無差別に奪ってしまった死刑囚。
女は、過去に三度もの自殺未遂を経験した元ピアニスト。
生きる事に不器用な二人が、逢って言葉を交わせるのは
"木曜の午前十時"、面会の限られた時間だけ。けれども、
やがて二人は切なる希望を心に抱く。「生きたい」と……。
胸に迫る男女の愛をありのままに綴ったラブストーリー。
買う前にこれを読んだ僕は、「重めのテーマみたいだけど"ラブストーリー"って書いてあるし、やっぱりほっこり系なのかなぁ」と思いました。タイトルもそんな感じだし。
確かにここに書いてあることは内容のままだし、読む前に興味を惹かせるには充分です。
ただ、この文から感じられるほど軽い感じではなかった。テーマはものすごく重く、そしてそのテーマから紡ぎだされる"ラブストーリー"があまりにも切ない。
人生のほとんどをつらく生き、とある事情により3人の人を殺してしまった佑。生きる事はつらい、死んで償いたいと思っていた彼は女性と出会い、話していくうちに彼女の存在に生きる希望を見出す。
子供時代のある体験をきっかけにピアノを止め、生きる事に希望が持てず自殺未遂を繰り返していた樹里。彼女は死刑囚と出会い、話していくうちに彼のために笑い、彼のためにもう一度ピアノを弾こうと思う。
一週間に一度だけ訪れる"幸せの時間"。しかし、無情にも訪れる最後の時。
佐原ミズさんの作品のすごいと思うところは、人間の感情の変化をほんとうに細かく描いているところ。
そこに絵やコマ割り、そして表紙などでの色使いがマッチしている。
この作品だと、どちらかというと悪印象だった二人が打ち解け、惹かれあっていくまでの描写がすごいです。
特にラストシーンは涙腺が…。
あとがきまで読んでみると、どうやら韓国の小説が原作で、韓国では映画化もされているらしいですが、登場人物は日本人だし、死刑制度なども日本と同じ?ようなので全く違和感なく読めます。
死刑制度をテーマとしている本作ですが、そのことについて僕がここで書くつもりはないです。
それも大事なテーマですが、やっぱりこれは"ラブストーリー"なので。
ではー
私たちの幸せな時間 (Bunch Comics Extra)
- 作者: 孔 枝泳
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2008/12/09
- メディア: コミック
2012-07-05 16:45
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コメント(2)
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こんばんは。
お久し振りです♪
このお話しは、韓国映画版で知っていました。
当時、かなり話題になった、小説、映画だったと思います。
日本でリメイクされ漫画になったんですね^^
みんなに読んで、知って貰いたいですね。
by カリメロ (2012-07-13 01:36)
カリメロさん、コメントありがとうございます。
なんとご存知でしたか!
韓国方面は疎くて・・・
なるべく多くの方に読んでもらいたいです。
by ちっぴぃ (2012-07-13 12:58)